諺から考える健康学 20

【諺から考える健康学 20】 足るを知る者は富む(たるをしるものはとむ)という諺があります。 これは、「欲深くならずに、分相応なところで満足をすることができる者は、心が豊かである。」という意味です。 人間には様々な「欲」というものがあります。金銭、食、色、睡眠、愛情、などなど、数え切れないほどの欲が存在しますね。 ただ、この「欲」というものは、そもそもが悪いことではありません。 欲が無ければ、人間、成長もしなければ、文明が発達することもありません。 一般的に「欲」が悪い印象があるのは、単に「過ぎた欲」が横行しているからなのですね。 欲という漢字は、「人が口を開けている象形から、そこへモノを入れる」ということより「ほしい」を意味する漢字となりました。 という事は、本来、悪いモノではなくて自然な事なのですね。 生命を維持するために、必要不可欠な事であるわけです。 コロナ禍においても、「感染を避けて安全に生活したい」という事は悪いことではありません。誰もが辛い思いは嫌ですので。 しかし、行き過ぎた安全、安心を求めるのは如何でしょう?? まずは、自分自身の生活を改める事が大切だと思います。はなっから、他人や、自治体、国のせいにしない。その姿勢が緊急事態(まぁ、今は本当に緊急事態とは思えませんが…)を回避する唯一の手段でしょう。 営業自粛、時短、などなど色々な施策をしておりますが、そんな中に、このコロナ禍を治めていく道は、ひとつもない、と私は思います。 これらは単に「過ぎたる欲」の成せる禍なのです。 まず、そこに気づく事が大切だと思います。 健康においても如り、であります。 「健康でありたい」 「健康になりたい」 「病気を克服したい」 という事は、決して悪ではありません。当たり前のことです。 が、しかし、それも行き過ぎて、自分の健康を害するのは、環境、政治、食品業界や薬品業界などと言及して責任を転嫁し出したら、それは悪になってしまうのです。 また、人の健康になりたいという正当な欲を利用して、誇大広告、誇大表示で一儲けすることも、これまた悪になってしまうでしょう。 要は、自分自身を省みて、不健康になった原因を取り除くだけで良いのです。 「人のせい、環境のせい」にする前に、まずはその『責任転嫁する心』を見つめ直してみましょう。 「自分は間違ってない」と思い過ぎることも、「過ぎたる欲」であることに気がつく必要がある、という事が大切なのだと、私は思います。 そこに「足るを知る者は富む」という現実が訪れるのではないでしょうか? 皆さんはどう思われますでしょうか?