諺から考える健康学 69

『歩く足には棒当たる(あるくあしにはぼうあたる)』という諺があります。 これは、「外出したり活躍したりすれば、それだけ災いや障害につき当たる率も多いが反面では意外の幸せをつかむことも多いというもの。つまり動きまわっておれば、よいことにも悪い事にも逢うが、家にひっこんでいたのでは、大した生き甲斐も生まれないということ」の意味です。 コロナ禍が訪れて、人々の外出の機会は減りました。ようやく、今年のお盆頃から、今のSWで人並みは増えては来ていますが、まだまだコロナ前の様には至っていない様に思えます。 本当に、3年かけて、すっかり国民をマインドコントロール化してしまった感が、とてもするのは私だけでしょうか!? この3年間で、家族と過ごす大切さ、や、働くことに関しての様々な変革など、得たものもそれなりに大きかったと思いますが、経済的な事、産業発展全般、日本という国の新たな進展の停滞など、失ったものも大きかった気が致します。 ただ、今年に入ってからの感染拡大で、実に7人に一人くらいの罹患率になったおかげで集団免疫は付きつつあります。 そろそろ、諺通り、「歩く足」を取り戻してみては如何がかな、と思います。 世界事情もガラリと変わり、ある意味、戦後直後に似た状況にもなっている面もあります。 これからが「伸びしろ」と思って、仕切り直すのが大切なのかもしれません。 健康においても如り、であります。 「調子が悪い」 「病気になった」 「あちこちが痛くてつらくて…」 と、うちに籠ってばかりで、外を見ようとしていないと、自分の成長もストップしてしまいます。 もちろん、安静にしなくてはならない時期や病態はありますが、自分自身で作り上げた恐怖心から、外へ出たり、外へ目を向けたりするのを拒んでいる様でしたら、それはかえって病期を長引かせてしまうことにも繋がってしまう可能性もあります。 以前にもお話ししたことがありますが、「病気というのは何か人生の気づきのため、人間向上に役立つため」にその存在意義があるのですね。 そう考えますと、『心の目を外に向ける』『外の世界に自分の身を投げ出す』というのは、大切なことになります。 どうぞ皆さま、病の時こそ心を縮こまらせずに、大きく開放して、次のステージに一歩一歩、進んでみてはいかがでしょうか? さすれば、病の改善に、また克服に役立つことになると、私は信じております。 皆さま、どう思われますでしょうか?