諺から考える健康学 46

『安に居て危を思う(あんにいてきをおもう)』という諺があります。 これは、「平穏な日々を送っている時にでも、つねに非常の場合、危機の到来した場合のことを念頭において備えておく」という意味です。 最近、「海上自衛隊の潜水艦に、地上の目標も攻撃可能な国産の長射程巡航ミサイルを搭載する方向で検討に入った」というニュースがありました。 先月も「護衛艦を実質空母化する」という話も出ていました。 これを聞いて、「日本が軍事化を進めている!」という憤りを感じている方もおられるそうですが、私は政府が言っている通り、『抑止力の向上に繋がる』と思っています。 戦後、本当に戦力的には丸腰になった日本は、逆に「よくやってこれたな」感が往々にしてあります。 隣国の脅威や暴走を考えると、抑止力を高めておくのは必須であると私は思います。 日本の自衛隊の能力の高さは、自国民以上に他国が認めています。 これらの施策は、なかなかの抑止力になっていくのではないか!?と期待しているところです。 「こんなはずじゃなかった…」 となる前に、やるべき事はキチッとやる、この観点は本当に大切だと、私は思っています。 健康においても如り、です。 病気になったり、不調になったりして、人は初めて身体を労りはじめますが、本当はそれでは遅い、という事なのですね。 健康診断や、人間ドックが予防医学的に言われていますが、それは『消極的予防医学』と言えるかと思います。 本来、私どもが携わっております鍼灸医学をはじめとする東洋医学には、『未病治』という概念があります。 簡単に言うと「病として顕現する前に、治しておく」という事です。まさに「安を居て危を思う」ですよね。 本来、何もない時にこそ、治療を受けて病気として顕現しない身体を作っておく、というのが予防医学です。 先の言葉と対比すると『積極的予防医学』と言えましょう。 かと言って、恐怖心に翻弄されるのもよくありませんが、実際、健康保持のために鍼灸を受けられている方は、本当にお元気ですし、病気として顕現してしまっても回復も早く、予後も全く問題がない方ばかりです。 このような積極的な予防医学のあり方が、これからは本当に大切になっていくのではないか!?と、私は思いますし、来年からは、もっともっとこの部分を推し弘めていきたいな、と考えています。 皆様は、いかが思われますでしょうか? 本年は「諺から考える健康学シリーズ」をスタート致しました。沢山の方に応援していただき心から感謝いたします。 本年の投稿は、これが最後となります。 来年も続けて参りたいと思いますので、皆様、どうぞ宜しくお願い申し上げます。 どうぞ良いお年をお迎え下さいませ♪