諺から考える健康学 43

『病治りて医師忘る(やまいなおりていしわする)』という諺があります。 これは、「病気が治ると世話になった医者のことを忘れてしまうように、困難なことが過ぎると、頼りにしていた人のありがたさを忘れてしまうものだということ」という意味です。 最近、財政再建からの経済再生を謳う委員会と、積極財政からの経済再生を謳う委員会が与党内で開かれましたが、どちらが正しくて、どちらが間違っている、というものでもないと私は思います。 本当に、国民の経済意欲を掻き立て、努力が報われるような経済になっていくには、両極端な考え方では難しいような気がします。 いずれにせよ、国会議員の方々は、国民の代表であることだけは忘れないで頂きたいと思います。 どうも最近の政治家を見ていると、 選挙の時だけ国民に語りかけ、その支援者のおかげで代表に選ばれていることをすっかり忘れて、まさに、 「病治りて医師忘る」の政治家がかなり多いような気が致します。 初心忘れずべからず、でこの国を本当に良くしていくことだけを考えて邁進する政治家の登場を期待したいと思っています。 健康においても如り、であります。 まさに、病の時に「大変だ〜!辛い〜、しんどい〜!」と大騒ぎしている方ほど、「病治りて医師忘る」になりやすい傾向にあります。 せっかく、病気になって、周りの人々、自分の置かれている環境や、自然環境の有り難みを感じて、感謝の思いを持つことができても、その時だけで、続かない方がとても多い気がします。 また、自分自身の身体に対しても如り、だと思います。 健康のありがたみは、家族への感謝、周りへの感謝、そして、自分自身の身体への感謝を、思い、感じることができる、というところにあると言っても過言ではないと思います。 感謝の大切さを知ること、そして、 その感謝の思いをどれだけ継続していけるか、ということが、人生の問題集の中の「病気」という単元のおける習得課題なのではないのかな、と私は思っています。 皆様は、いかがお考えでしょうか?