諺から考える健康学 41

『起きて働く果報者(おきてはたらくかほうもの)』という諺があります。 これは、「豊かな生活であれば申し分ないが、たとえ苦しい生活であっても、病床にあることなく健康で働けるほどの幸福はない」という意味です。 昨今のコロナ禍で、大変な面は沢山あることは否めません。 「こんなことがいつまで続く…、いつまで繰り返すのだろう…」というような事は尽きないのは事実ですが、別の側面を見てみると、良いことも意外と多いのかもしれません。 例えば、 ・家族と過ごす時間が増えた ・仕事が合理的に出来ることが分かった ・日常生活が正せた ・自然と触れ合う時間が増えた etc.etc. ・・・。 今までのように、「24時間戦えますか?」(ちょっと古いですが…笑)的な生活から、少し人間らしい生活や環境を取り戻せた方々も、意外と多いのかもしれませんね。 そういう意味では、良い面もあるのだろうと思います。 物事は、悪い面だけクローズアップしてみても、それだけ、という事は決してありません。 悪い面ばかりが目立っていても、必ず良い面もある、という見方も大切なことではないかと思います。 まさに、「起きて働く果報者」なのでしょう。 健康においても如り、であります。 健康を害す、病気になる、という事は決して良いことではありません。 しかし、突っ走っていた人生を、少し立ち止まって考え直すという点では、「大切な時間を頂いた」とも言えるのではないでしょうか? よく、 「病気になって初めてわかった」 「病になって、反省した」 「病気になったからこそ、気がつけた」 ということも耳にしますよね。 ですから、病気になる、健康を害す、ということも『次の幸せ』のためには大切なことなのかもしれません。 「病気に感謝する」 この事は、病気のマイナスの側面だけを見つめるのではなく、自分の不幸感だけを見つめるのではなく、また別の側面から病気を捉える、ということをしてみて初めてわかる事ではないか!?と、私は思います。 「生命を考える」 これは、なかなか日常生活の中では思いつかず、思ってみても出来ることではありません。 しかし、人として生きている以上、人生の中で必ず向き合って考えなければならないのではないかと思います。 それは大切な人の死の時や、大災害にあった時や、自分が病気になったり健康を害した時に、ようやく出来ることかもしれません。 そのような時にしか、なかなか考えられないのかもしれません。 これを、普段から考えてみること、考え続けてみることが、普段から出来れば、本当に素晴らしい人生になるのではないか?!と、私は考えています。 皆様は、どう思われますか?