諺から考える健康学 34

『医者上手にかかり下手(いしゃじょうずにかかりべた)』という諺があります。 これは、「どんな名医の言うことでも、患者が信頼して従わなければ病気は治らないということ。そこから、相手を信用しなければ物事はうまくいかないというたとえ」という意味です。 今回、現首相が退陣されることが明らかになりました。「一昨日までやる気だったのに、儚いものだなぁ」と思ってしまいました。 新型コロナの対応が十分でなかった責任とか、色々言われていますが、そもそも、そのようなことは本当に首相が取らなくてはならない責任なんでしょうか? よほど、「積極的にウイルスをばら撒いて集団免疫を獲得しよう!」というような突拍子のない政策をうったなどがあれば、それもそうかもしれませんが、100人いて、殆どが現首相と同じ対策をしたのではないだろうか?!と思えて仕方がありません。 細々としたところでは、十分でないことも確かにあったと思いますが、マスコミが叩いている事は、マスコミ自身の責任が問われるはずの事も多い気がするのは、私だけでしょうか? 国民一人一人が、本当に新型コロナのことを理解して、きちっと自分でできる事は自分でしていた上での批判なのでしょうか? 現首相が「適材か?」と問われれば、「否」と、私は考えてはいますが、今回の辞任に関してはフェアではない気が致します。 もう少し、あらゆる政策に対して、信じる期間も必要だったのではないか? それによって失敗だったら、やはり辞任してもらう、という事も大事なのではないか!? ちゃんと自己責任を取らせてあげるべきではないか? とも感じる出来事であった気が致します。 健康においても如り、です。 付け焼き刃的な健康法の敢行や、健康食品の摂取、代替療法の受診などは、各人それぞれが「奇跡的な回復」を夢見ているだけなものも多いような気が致します。 実際、おかしなものの方が多いのは事実です。 が、本当に効果的なものも、継続する力が足りないがためにダメ出しされている事も、実はあるのですね。 「奇跡を求める」気持ちは、よ〜く分かりますが、『奇跡は一定の事例にしか起こらない』からこそ奇跡なのです。 何でもかんでも奇跡的に治癒するのでは、それは最早、奇跡ではありません。とうの昔に、ファーストチョイスの治療法として確立されているでしょう。 そこに気がつかなければなりません。 一朝一夕で起こった病気でないものは、一朝一夕では治らないものです。 それを踏まえた上で、本当に中長期的に見て効果のあるものを、しっかりと地に足をつけて選択していかなければなりません。 選択のミスを、ミスして選択したモノや人のせいにしてはいけないのですね。 自己責任、というのはそういう事です。 「本当の自己責任の意味を知る」 ということも、病気になる意味のひとつであると、私は思います。 みなさまは如何が、お考えでしょうか?