【諺から考える健康学 6】

柳に雪折れなし(やなぎにゆきおれなし)、という諺があります。 これは、「柔軟なものは、固いものよりもよく耐えたり丈夫である」という意味です。 物事の考え方、捉え方にも同じことが言えるのではないでしょうか? 現代はまさに、ストレス蔓延時代。コロナ禍ももちろんそうですが、他人との関わり合いでメンタルが弱っている方も数多くおられます。 他人の言動、他人の目など「こう思っているに違いない」「こういう風に自分は見られているに違いない」など考えが堂々巡りして、心が折れてしまう人も多いでしょう。 しかし、これは実は「自分が頑なにこうだろう」と思っているに過ぎないのですね。自分の心の固さが、周りに映り、そう思い込んでしまっていることが多いのです。 「こうでなければならない」とか 「こうあるべきだ」とか、自分自身の『ねばならない』が作り上げてしまっている訳です。 いわば、自分の頑なな心で、自分の首を絞めているにしか過ぎない、ということなのです。 もっともっと、柔軟に自由に考えてみるのも大切です。十人十色、同じ考えや、同じ人生を生きる人はどこにもいないのですから…。 健康においても如り、です。 「この治療法でないと治らない」とか、「この食事療法でないと病気になる」など、頑なに考えていては本当の健康は手に入りません。 仮に、身体は健康にはなっても幸せな生活にはならないものです。 身も心も健康になっていくには、やはり柔軟性が必要なのです。 『知れば知るほど、これだけ、と狭い視点になる』のではなく、『知れば知るほど、真理が見えてきて柔軟になる』ものなのです。 自分が、頑なにこだわっている姿に気が付いたら、それはまだまだ、知らないことが多い、知識も智慧も不足しているのだなと思って精進することが大切です。 「知の巨人」たらしめれば、自ずと健康で幸せな毎日を送れるのですね。その象徴が「柳の木の如し」なのでしょう。 私もまだまだ道半ば。 皆さま、共に精進して参りましょう!