【諺から考える健康学 3】

『果報は寝て待て』という諺があります。 果報(幸福、良いこと)は運なので、人事を尽くした後は気長に待つしかないということ、ではありますが、これは他力本願というわけではありません。といっても、自力本願なわけでもありません。 やれる努力はし尽くして、その後の結果は天任せ、ですよ。という事ですね。 つまり、どんな成功も「自分が頑張った、頑張っている」というだけではなく、必ず、その真摯な姿を見てご加護を受けているのだ、ということでもあると思います。 人は、何かにつけて『結果』を求めます。また、それを全てだと思いがちですが、人生において大半の時間は『結果』を導くための『過程』であるといっても過言では無いと思います。 ということは、実は『結果』ではなく、その『過程』こそが大切なのではないでしょうか? 健康においても如り、であります。 健康に、元気になるために、人は様々な試みをします。上手くいったりいかなかったり、様々でしょう。 しかし、「健康になる、病気が治る」ということが大事ではなく、そこへ向かうために費やす時間やいろいろな考えなどが、実は大切なのではないでしょうか? 自分で色々と考え、試し、人の恩恵を受け、そのことに感謝する。 時には思わぬ人や方向から手助けがあったり、逆に、裏切られたりなど様々でしょう。 「その中で、体得する事こそが、本当に大切な事なのだ」と思います。 良い面も悪い面も含めて、思わぬ自分を知り、そして、それを素直に受け入れて、次へと一歩を踏み出す。 この事こそが、健康を目指すことにおいて一番大切な学びになるのではないか、と思います。 『結果』にこだわらず、粛々と日々精進する、これが病気から学ぶ姿勢ではないか、と私は思います。如何でしょうか?