【諺から考える健康学 4】

窮鼠猫を噛む(きゅうそねこをかむ)という諺があります。 これは『力のない鼠でも、追い詰められたら敵である猫に嚙みついてくるということ。弱者も追い詰められたら強者に反撃するというたとえ』のことですが、人は追い詰められると、考えられない力を発揮する事があります。 何事も、「あぁ、もうダメだ…」と思ってしまうとそこで終わりです。でも、「何とかしよう!」と決意を固める事で思わぬ力を発揮し、乗り越えられる事が実はほとんどなのです。 「背負えない荷物は背負わされない」 とも言いますが、これで終わり、と思ったところから、人の真価が問われていると言っても過言では無いでしょう。 モーセが海を真っ二つに割って道を進んだという神話もありますが、人の力というのは計り知れないものです。 何事も諦めずに、勇気ある一歩を踏み出すところが、実は真実の自分自身を知るスタートなのかもしれません。 健康においても如り、です。 痛みや、辛さがピークになり「もう、ダメだ…」と思う事も多々あるでしょう。しかし、そこで諦めてはいけないのです。 「ここからが病気の本番」と考えて、乗り切っていこうという、勇気と気概が必要なのです。 そこに、新しいやるべき事が現れて、それを素直に受け止める事でまた前に進む事ができるのです。 「もう治らないから仕方がないや」とか、「もう歳だから仕方がない」と思う前に、やる事や考えることが本当に残っていないかを点検することです。 必ず、そこには「焦り」や「諦め」で視野が狭くなって見えていなかった『次への扉』があるということを、どうか忘れないでいて頂きたいと思います。