【諺から考える健康学1】

日本古来のことわざには、いろいろな教訓が秘められています。 これを健康に当てはめて考えるといか様になるのかを、今回からは、皆様と共に考えていきたい、 と思います。 『損して得取れ』という諺があります。 「損して得取れ」の意味は、「一時的には損をしてでも、将来的に大きな利益になることを考えなさい」という言葉です。 何でもかんでも自分のもの、自分のものを減らすと損だ、と思い後生大事に抱え込んでいる人ほど最終的には、徳を失い、得どころか損をしてしまうことになる、ということでもあります。 「頑張って握りしめているものを手放すと、新たな素晴らしいものを手にできる」 ということを暗に示唆している諺でもあるなぁ、と私は思っています。 健康においても如り、です。 実際に病気になっている時は、「一分一秒でもいいから、この苦痛から解放されたい」と、あらゆる方法を試したりします。 しかし、現実には病気の状態は続いていきます。 「自分が病気なのは、不健康なのは損だ!」 と考えているので、そうなってしまうのでしょう。背負いきれない荷物を背負わされている、と考えてしまいがちです。 しかし、本当にそうなのでしょうか? 真実は、「背負いきれない荷物は、背負わされない」ものです。 一度、じっくりと病気や、不健康な状態としっかりと向き合い、その現状、苦痛は、如何にして自分に起こっているかを考え、味わってみては如何でしょうか? 美味しい料理も、ひと口で丸呑みしては、何の素材を使ってどんな調理をされているかなどわかりません。じっくりと味わって頂くことで、その味と成りが少しでも分かるわけです。そうすると、自分の糧にできるわけですよね!? それと同じことです。 病における「損して得取れ」とは、じっくりと病を味わい、自分のそうなった原因を理解して、人として成長しよう、と捉えて生きる、ということではないでしょうか? 商業用語として使われている諺ではありますが、健康にも充分当てはまること、と思います^ ^ さぁ、まずは味わってみて、そこから様々なことを発見し、成長して参りましょう!