諺から考える健康学 78

『風に順いて呼ぶ(かぜにしたがいてよぶ)』という諺があります。 これは、「風下に向かって呼べば声がよく届くことから、勢いに乗じて物事を行えば容易に成功するというたとえ」のことです。 ここ何日か「数十年に一度の大寒波」といわれて、全国あちこち被害や事故が多発しています。 悪天候は、大変なことです。早急に対処しなければ、一大事にも至りますが、見方を変えれば「困った時、危険な時の対処法を学ぶ」という貴重な機会でもあります。 かの斉藤ひとりさんが、以前、「ゆき雪崩のようにいい事が訪れる」と言い続けているといいですよ、という事をおっしゃっていた事があります。 「ゆき雪崩」というのは、とても危険なことでもあり、否定的に捉えがちですが、「何もかも巻き込んで凄い勢いになる」と、肯定的に捉えるとすごく勢いが出てきます。威勢のいい印象になりますよね。 この様に、否定的な事も肯定的に捉えていく事で、諺通り、「風に順ずる」ことになっていくのですね。 いい事も悪い事も、すべて巻き込んで勢いをつけて自分の血肉に変えていくことは、何においても可能な事であり、心がけひとつで容易な事なのだ、ということを知っておくことは大切な事なのではないか?と、私は常々思っています。 健康においても如り、であります。 病の時を、否定的に捉えれば人生の足枷にしかなりませんが、肯定的に捉えたならば、不動の健康を手に入れるチャンスであるのですね。 病気から立ち直った方は、殆どの方が、人生観の転換、貴人との出会い、物事の価値観の転換を経験しています。 なかなか、平々凡々に暮らしていては実現が難しい事が、実は病の時には起きているのですね。 それに気づくか気づかないか、知るか知らないか、モノにするかそのままスルーするかは、病の捉え方ひとつです。 チャンス到来と思って、大切な時間を与えてもらった、と天に感謝して過ごすのか、落胆して、恨みつらみを口にしながら暗い毎日を送るのか、でしたら雲泥の差になってきますよね。 常に「風に順ずる」選択をしていきたいものですね。 さすれば、病の時は、宝石箱の中に変わっていき、人生の光り輝くダイヤモンドを手にする事ができるのではないか?と、私は考えています。 皆様は、いかがお思いでしょうか? 2023.1記