諺から考える健康学 89

2023.10記 『浮世の苦楽は壁一重(うきよのくらくはかべひとえ)』という諺があります。 これは、「この世の苦楽は隣り合っていて変転極まりないものであるから、苦境にあっても悲観することなく、楽境にあっても楽観は禁物であるという教え」のことです。 ここのところ、「税収が増えた分の還元」などとのたまわっていらっしゃる首相がおられます。 何だか何をしたいのかさっぱりわからいですよね。 税収を増やすために、増税、増税とやっていたのではないでしょうか!? 目的がちゃんとあって、増税していたはずなのに、税収が上がれば今度は「返します」とは…。 だったら初めから、増税などしなければいいだけの話ですよね。 「返す、返す」はいいですけれども、それにも余計な人件費と、手数料がかかります。 普通、本当に還元するなら次期分から差し引けば良いだけのことです。それが一番、効率的ですよね!? なのに、わざわざ「現金を返還する」などというのは、どう考えても 次期選挙のためのパフォーマンス以外の何物でもないでしょう。 そんな稚拙なやり方で人気回復を願うなら、本当に国のため、国民の生命のために、ちゃんとした政策を打ってもらいたいと思うのは、私だけでしょうか? 私たちは、政治家を判断する上で、諺通り、その場その場のことだけを考えていてはいけない、もっと俯瞰的な見方をしてもらいたい、と思う次第であります。 皆様はいかがお思いでしょうか? 健康においても如り、であります。 新しい健康食品が出れば飛びつく、 新しい健康法が出れば飛びつく、 マスコミで「健康〇〇」と言われたら鵜呑みにする、 そのような事では、健康は手に入れる事は出来ないでしょう。 古の健康法や、健康食品、健康を保つための言い伝えなどには、本当に優れたものが多々あります。 ただ、それは手が掛かったり、コツコツと継続してやらなくてはならない事もあり、現代の生活スタイルには、少しそぐわない事もあるのは事実です。 しかし、それを踏まえずに、短絡的に、楽に、合理的な方法などに飛びつくのは、いささか、知恵が足りないのではないか!?と私は思います。 「浮世の苦楽は壁一重」 この中には、知恵を持って世の動向を考える事の大切さも、含有されているのではないかと思っています。 本当の健康の意味、そして本当の健康の大切さを鑑みてみた時、即席カップ麺のような「手軽で簡単!」さを求める事は、安易であり浅はかな事であることは自ずと明白になるのではないか、と私は思っています。 全ては自分自身の心の投影です。 浅はかな心は、浅はかなものしか生み出せません。 逆に、思慮深く、深く考えて智慧となったものからは、本物しか生まれない、ということなのです。 何につけても、思慮深い、智慧深い日々を送っていくことが大切なのではないでしょうか? そのための努力は、やはり惜しむべきではない、と私は思っています。 皆様はいかがお考えでしょうか?